デスク周りの文具で始める:忙しい大人が短時間で楽しむミニ造形遊び
忙しい日常に、ふと立ち止まる遊びゴコロを
日々の業務に追われ、気がつけばあっという間に時間が過ぎている。管理職としての責任が増し、考えるべきこと、対応すべきことが山積している中で、自分のための時間を確保することは容易ではありません。若い頃は熱中できた趣味も、今は遠い昔のことのように感じられているかもしれません。
心の中では、「何か創造的なことをしたい」「気分をリフレッシュしたい」という思いがあるものの、「始めるための時間がない」「特別な準備が必要なのでは」と、どうしても一歩が踏み出せない。そんな忙しい大人の皆様にこそ、日常のすぐそばにある「遊び」の可能性をご紹介したいのです。
なぜ今、大人のための「遊び」が必要なのか
「遊び」と聞くと、子供のすることのように感じるかもしれません。しかし、ここで言う遊びは、義務や成果に縛られない、純粋に心躍るような活動を指します。忙しい大人にとって、このような遊びを取り入れることには、計り知れないメリットがあります。
まず、日常の喧騒から一時的に離れ、心身をリフレッシュできます。思考を切り替えることで、溜まったストレスを軽減し、精神的なゆとりを生み出すことが期待できます。
次に、創造性や発想力の向上に繋がります。遊びの中では、普段使わない脳の部分が活性化され、自由な発想が生まれやすくなります。これは、仕事における問題解決や新しいアイデアを生み出す際にも役立つでしょう。
さらに、短時間でも達成感を得られる遊びは、自己肯定感を高める効果もあります。小さな「できた」の積み重ねは、日々の活力に繋がります。
そして何より、純粋に楽しい時間を過ごすことは、人生の質を高める上で非常に重要です。
短時間で始められる「デスクアイテムでのミニ造形遊び」
新しい趣味を始めるには、時間も場所も特別な道具も必要だと思っていませんか。今回ご紹介するのは、皆様のデスク周りに必ずあるであろう、身近な文具や小物を使った「ミニ造形遊び」です。これは、まさに短時間で完結でき、特別な準備が一切不要な遊びです。
必要なもの(ごく一部の例)
- ペン
- クリップ
- 輪ゴム
- 付箋
- セロハンテープの切れ端
- 消しゴムのかす
- ホッチキスの芯(使いかけ)
- 名刺やメモ用紙の切れ端
これらはあくまで一例です。デスクの引き出しやペン立てにあるものなら、何でも構いません。
簡単な手順(例:5分〜15分程度)
- テーマを軽く決める: 「小さな生き物」「抽象的な形」「今日の気分」など、大まかなテーマを頭に思い浮かべます。テーマがなくても構いません。
- アイテムを選ぶ: 目についた文具や小物をいくつか手に取ってみます。
- 組み合わせてみる: 選んだアイテムを、接着剤を使わずに、重ねたり、繋げたり、立ててみたりしながら組み合わせていきます。クリップを曲げてジョイントにしたり、輪ゴムでまとめたり、付箋を折り曲げたりと、素材の特性を活かしてみましょう。消しゴムのかすは、くっつけて形を作るのに使えます。
- 形を整える/完成とする: 短時間でできる範囲で形を整え、ある程度まとまったら「完成」とします。時間を区切るのが継続のコツです。休憩時間の終わり、会議までの待ち時間など、短いスキマ時間に行うのが理想的です。
- 観察する/記録する: 作ったミニ造形を様々な角度から眺めてみましょう。写真に撮っておくのも良い記録になります。
期待できる効果・達成感
- 集中力のリフレッシュ: 短時間でも何かを作る行為に集中することで、仕事で凝り固まった思考から離れ、気分転換になります。
- 意外な発見: いつも使っている文具が、全く異なる表情を見せることに気づき、新鮮な驚きがあります。素材の新たな可能性を発見できるかもしれません。
- 小さな達成感: 短時間で「何かを作り出した」という事実は、小さなものであっても確かな達成感をもたらします。これは、忙しい日常の中では得難い感覚かもしれません。
- 視点の切り替え: いつものデスク周りが、遊びのフィールドに変わります。日常的な空間を別の視点で見つめ直すきっかけになります。
始める際のハードルを下げるコツ
新しいことを始める際に感じる「億劫さ」を乗り越えるためには、いくつかの工夫があります。
- 「完璧を目指さない」と心に決める: プロのような作品を作る必要は全くありません。ただ「置いてみた」「組み合わせてみた」だけでも十分です。
- 時間を区切る: 5分、10分、15分と時間を決め、「この時間だけやってみよう」と気軽に始めてみましょう。終わりの時間を決めておけば、安心して取り組めます。
- 準備は「ゼロ」: 事前に何かを買い揃える必要はありません。今、目の前にあるものだけで始めてください。
- 休憩時間のルーティンにする: 昼休憩の終盤や、短い休憩時間、考えが煮詰まったときなどに、気分転換として数分だけ行う習慣をつけるのも良い方法です。
遊びを継続するためのヒント
せっかく始めた遊びも、続かなければ意味がないと感じるかもしれません。継続のためには、以下のようなヒントがあります。
- 記録をつけてみる: 作ったものをスマートフォンで撮影し、簡単なメモと一緒に保存してみましょう。後で見返すと、自分がどんなものを作ってきたのかが分かり、モチベーションに繋がります。
- テーマを変えてみる: 今日は生き物、明日は乗り物、次は抽象的な形など、作るもののテーマを少し変えるだけで新鮮な気持ちで取り組めます。
- 使うアイテムを変えてみる: いつも使う文具だけでなく、たまには引き出しの奥にある使わないもの、会社の備品(許可されている範囲で)なども使ってみましょう。
- 誰かに見せてみる(任意): 家族や信頼できる同僚に、クスッと笑えるようなミニ造形を見せてみるのも楽しいかもしれません。強制ではありませんが、誰かと共有することで広がりが生まれることもあります。
まとめ
忙しい毎日を送る中で「遊びゴコロ」を忘れがちな大人にとって、短時間で手軽に始められる遊びは、日常に彩りと活力を取り戻す有効な手段です。今回ご紹介したデスクアイテムでのミニ造形遊びは、特別な準備なく、スキマ時間でサッと始められます。
ペンやクリップといった見慣れたものが、組み合わせ方次第で全く違う表情を見せる驚き。短時間でも何かを「作り出した」という小さな達成感。これらは、きっと皆様の気分をリフレッシュし、停滞しがちな思考に新しい刺激を与えてくれるはずです。
さあ、まずはデスクのペン立てから、お気に入りのアイテムを手に取ってみませんか。皆様の日常に、遊びを通じた創造性とリフレッシュが訪れることを願っています。